FC2ブログ

「「人生の終わり」」短編種 第五回 (32)

 医師は、悲しい思いだけで、何だか割り切れない思いが残り、心の底では{{不愉快な気持ち}}のみが、つきまとっていたのでした。
暫くしてから、そう、1カ月も終わったであろう。
医師の耳に入ったのが、彼女が亡くなったとの、噂が耳に届いたのだった。

 「ああ、結局は、彼女は、緩和ケアで亡くなったのかなあ、でも、可愛そうな一人の女性だったよ。」
「最初に、私の気持を全く受け入れなかったので、彼女の残された人生で{{何もしないまま}}で、此の世を去ってしまったのあかなあ。」
「可哀相な女性だったよ、ね。」
「医師は、自分の{{こころ}}の中で、思うだけで、この事は誰に伝えても理解できないだろうと、感じるのだったし、また、他者に話すべき事柄でもないのかと感じますよ。」
「最初に、彼女は、私にどうしたら{{残りの人生}}をと、訪ねて来ましたよ。」
「私は、抗癌剤も効果のない「「癌」」で、なす術もないと言っていたから、人間のこころの終末を、如何に生きるかを教えたのだが、彼女に届かなかったのが、凄く、不愉快でも有ったしなあ。」
「そう、私は、残る人生で、もう、治らない、何も元気になる薬や方法が無いと言われる以上は、また、その事で相談に来たのだから、私は親切に教えた積りだったですよ。」
「でも、全く、彼女には届かなったしね。」
「まあ、人生は誰にも一度しか無いが、生まれてから死ぬまでを、納得しているかどうかでしょうねえ。」
「彼女には、命のある間に、外国旅行でみおして、見るべきものを見て、自分の人生を終わるのも良いしね、或は、自分以外の他者に、可能な限りのボランティアで過ごして、此の世を去るのも、そんな人生しか、どちらかだろうと教えた積りだったのですね。」
「でも、最後まで、私の{{伝えた事柄}}は、役だたなかったしなあ。」
「まあ、己の好きなよう死んで行けば良いだけだよ。」
「と、すると、彼女が来た理由は、何だったかな???。」

 医師は、ふと、考え込んで気づくのだった。
そうだ、彼女が来たのは、私に{{こころの助け}}を求めて来たのではなくて、でも、何らかの助け???が欲しかったのかなと思うのでもあった。

 「そうだったのかな、彼女は、自分で治らないのは、少しでも、覚悟をしていて、私からの{{同情}}が欲しかったのかなあ、それしか無かった筈だよね。」
「でも、少し位は、本音で言ってくれないと、こちらは、本音でしっかりと言っているのになあと、反省もするのだった。」
「ああ、そうだったのかな。」
「でも、私も彼女を知っていたのだから、正直に言ってくれなかったのが、私の誤解にもなったのかと、医師は、自分を残念とも思うのだった。」

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
スポンサーサイト